地獄の中

推し活について思うこと。身バレ防止フェイク様々

三次元は地獄になった

コロナ禍で三次元の推し活が過剰に熱を帯びている気がする。

というのも、私の元推しもそれだった。

コロナ前から応援していたが、コロナになってからは露骨な仕事がなくなったアピールが増え、配信等で主な収入を得るようになった。

別にそれ自体は構わない。推しと呼ぶほど応援すると決めた人たちなのだから、時代にあったやり方をして生き残っていってほしいと思う。

ただ問題は、本人たちが比較的楽な金儲けの仕方を覚えてしまったことだ。

金儲け、とは言い方が悪いかもしれないが金儲けにほかならない。

○万円詰んだらメンバーからのメッセージ、サイン、等々………身バレは嫌なので具体的な額は伏せるが2桁万円まで最高額は設定されていた気がする。

コロナ禍故に会場を借りてやる、なんてできるわけもない為、これらの手法には会場を借りる費用もなく、リーフレットの類もない。ただ純粋に金額としてチェキのようなものを積んでもらい、数%の手数料や送料、グッズ費用を除けばあとは殆どの利益が手に入る。

 

味を占めてしまったのだ。楽をして稼ぐことに。

体を張ったパフォーマンスをしなくても、オタク共は金を落とす、と。

私と同じ界隈の仲間達からの情報を繋ぎ合わせると、露骨にこちらを金を搾り取れるモノとして扱っていることもわかる。オタクに本音なんて話すものじゃない、そういうのは身内間で共有され、更に他の身内間に広がる。少しずつであってもパズルのようにつなぎ合わせられる。

私はそういう世界に嫌気が差してだいぶ前に三次元の人間を応援することをやめた。

私自身コロナで収入は落ち込んでいたこともあるが、向こうがふっかけて来る金額を選べるのならこちらも応援するかどうか選ぶ権利はあると思っていたからだ。

 

結論から言うと、抜けられてよかった。

結局グループはほとんどバラバラになり、一部はバーで生計を立てているらしい。

一度友人の付き添いで渋々行ったが、薄暗いバーの中で酒に顔を赤らめて話すかつての推しは見る影もなかった。酒太りしていた気もする。

私は目も合わせられなかったし、話しかけることもできなかった。

コロナ禍でも努力していた人たちが少しずつまた仕事を得てもっと大きな舞台で活躍しているのを、この赤らんだ顔の男はどういう気持ちで見ているのだろう。

 

金を返せとも時間を返せとも思わない。

ただ、あなたにかけたお金と時間の行き着く先がこのバーだったと知っていたら、私はそのすべてを使うことはなかっただろう。